JTメソッドとは
“ジョイフル・トレーニング・メソッド”(Joyful Training Method)の略で、同時に考案者でもある“準子・田中・メソッド”(Junko Tanaka Method)の略でもあります。
“楽しさこそ「やる気」の原動力!”という考えに基づき、“遊ぶ楽しさから達成する喜びへ”と無理無く導けるよう、課題を楽しいトレーニングを通して、それぞれの目標やレベルに合わせて進めていく指導法です。
音楽指導のメソッドとしてスタートしましたが、今では音楽を媒体とした人格形成の教育法としても実践されています。音楽の技術そのものへのアプローチから入るのでなく、音楽を使って「人間力」の向上を目指し、その結果として、音楽の成果に結び付けます。
「集中力」「計画性」「時間の使い方」「コミニュケーション能力」等、社会で役立つ能力の習得や、情操豊かな人格形成を目指した独自の指導カリキュラムで音楽のみならず『すべてができる』につながります。
できる方程式
目先のことから考えるのではなく、「ゴールから逆算」することで成果を出せる成功の方程式です。
- 楽しみ(ジョイフル)ながらのトレーニングでやる気を起こさせる。
- 遊ぶ中で達成できるスモールステップを設定する。
- “できた”を実感し、目標を達成する喜びを教える。
このサイクルでどんどんステップを登り、ゴールに到達できる方程式となります。
指導すべき課題(=ゴール)や、達成すべき最終目標(=ゴール)があるときに、それを楽しいトレーニングやゲームに置き換えて子どもたちのやる気を引き出していきます。
スモールステップ
設定する目標は、一人ひとりに合った、適切なものでなければなりません。
特に、子どもたちの場合、設定したステップをうまく登ることができないときがあります。しかしそれは、その子にそのステップを登る能力が無いのではなく、ステップが高すぎるだけなのです。大人にとっては軽く足を上げることができる階段の一段も、子どもにとってはそうでない場合が多いのです。
ではどうすればよいでしょうか?
その一段の中に、能力にあった小さな階段(スモールステップ)をつけてあげることで、同じ高さの階段を登っていくことができるようになります。
年齢に関係なく、能力には個人差があります。みんながみんな、同じようにステップを登ることはできません。できない場合は、少しずつスモールステップをつけて登っていけば、落ちこぼれることなく目標を達成することができます。
見る!聞く!集中!
小学校入学前の大切な教育
幼稚園や保育園に音楽の指導研修を行っていますが、現場に行って、どんなによいことを教えても、子どもたちが見ていない、聞いていないでは、何も吸収してもらえません。子どもたちに「並んでね!」「こっち向いてね!」というだけで時間が過ぎてしまうのです。
しかも小学校にあがると、決められた学校教育のカリキュラムの中で進めていかないといけないというのが、先生方を取り巻く現状です。分からない子やできない子へのフォローにかける時間には限界があるのです。しかもカリキュラムに従い進めていかなければいけないので、後から頑張ろうと思っても追いつくことができなくなってしまうということが多くあります。
そのため、乳幼児期は小学校前の大切な教育の期間でもあります。
乳幼児期の豊かな体験は、子どもの人格形成に大きな影響を与えます。
「見る」チカラ、「聞く」チカラ、「集中」するチカラは『人間力』です。この人間力をこの小学校入学前の大切な時期に身に付けることで、すべてのことに対して吸収する能力も身に付くのです。さらには小学校へ入ってからの学力はもちろんのこと、感じるチカラや吸収するチカラを伸ばし、他者への把握や思いやりなど、豊かな情緒や情操を養い、その結果、人間力を育てるチカラにもなります。
では、どうしたら子どもたちは「見る!聞く!集中!」を身に付けることができるのでしょうか?
J・Tメソッドでは、この人間力を幼稚園・保育園で育てて小学校に送り出してほしいという思いから、幼稚園・保育園などでのJ・Tメソッドの指導研修も行っています。幼稚園・保育園での指導研修については<幼稚園・保育園>をご覧ください。
5つの特徴
JTメソッドの“楽しさこそがやる気の原動力”という考え方に基づいた「見る!聞く!集中!」のトレーニングには5つの特徴があります。
- 音楽を使ったアプローチで遊びながら楽しくトレーニングができる
- “できない子”を置いてきぼりにしない
- 持久力を伸ばし集中力が育つ
- 子どもたちに先生たちの指導が楽に通るようになる
- 子どもたちも先生たちも笑顔になる
指導次第で「どの子もできる」ようになるのです。
団体指導では、“分かっている顔”のフリをしている本当は“分かっていない子”が埋もれてしまいがちです。
JTメソッドの「ジョイジック」では、本当は分かっていない子やできていない子を先生が瞬時に見つけることができ、そして楽しくトレーニングするための教材となっています。
音楽あそび♪ジョイジック
“ジョイジック”とは“ジョイフルミュージック(Joyful Music)=楽しい音楽”を略したオリジナルの言葉です。
そして「音楽遊び♪ジョイジック」は音楽を使って、子どもたちが遊びながら知らず知らずのうちに能力を伸ばしていけるように、JTメソッドで培った「できる方程式」「スモールステップ」「できる楽しさ」を生かしたアプローチで子どもたちの豊かな人格形成を目指す幼児教育の音楽教材です。
“ジョイジック”はテキスト(2冊)、解説集(2冊)、楽譜集(1冊)とそれらに対応する3種類のCDがあります。ピアノや鍵盤ハーモニカの導入書としても幼稚園・保育園で楽しく活用していただけるように作られたシステムです。教材の詳細については、<教材>をご覧ください。
子どもたちは“ジョイジック”のテキストを見ながら、先生の指示を聞きながら、またCDを聞きながら、いろいろな作業をしたり、ゲームをしたりします。“ジョイジック”では、「分かっている」フリをしている「分かっていない子」を把握できるので、「できない子」をそのまま置いてきぼりにしないのです。
“ジョイジック”を通して、子どもたちはゲーム感覚で楽しみながら「見る!聞く!集中!」の人間力のトレーニングができます。
幼児教育と童謡
童謡は、子どもたちに伝えたい思いや健全な成長への願いが歌になっています。幼い子にとって、歌詞の意味が難しくても、メロディが加わることで心に響き、記憶にしっかりと残り、何回も聴くうちに童謡の情景が自然にイメージができるようになります。童謡の作品には、“感じる”心を育む“本物”の力があります。
“ジョイジック”のCD「ドレミファどらねこマーチ」には、楽しみながら無理なく能力を伸ばし、多くの音楽好きの子どもたちを育てたいという思いで作ったオリジナルの童謡13曲(16バージョン)を収録しています。
“ジョイジック”の童謡は、想像力や情緒・情感を育むだけでなく、音楽に必要な音感や音程、リズム感、メロディの暗唱で音符読みを覚えるといった要素を、聞いているだけで知らず知らずのうちにインプットできるように工夫しています。
“ジョイジック”に関する詳細については、<絶対音感・ジョイジック> をご覧ください。
練習しないピアノ
多くの現場の先生方が日々ピアノの練習で時間を費やして苦労されておられます。
「練習しないピアノ」は「これだけ覚えればすぐに弾ける!」という画期的な新しい指導法です。
ピアノの練習が長くかかる原因の一つが、音符を読むのに時間がかかるということです。これを、指番号、リズム、音符カード、コードカードなどを使い、ゲーム感覚で楽しくトレーニングします。このトレーニングにより、ピアノ演奏に必要な能力を最小限の労力で身に付けることができます。
ピアノだけでなく、キーボード、鍵盤ハーモニカにも対応した教材となっています。
「練習しないピアノ」についての詳細は<練習しないピアノ>もご覧ください。
JTメソッドの対象者は?
幼児教育でのJTメソッドの効果をご紹介しましたが、胎教・0歳から高齢者まで、また趣味の方からプロまでと、年齢や目的に関係なく、JTメソッドで学んでいただけます。“ジョイフル”をモットーとしていますので、趣味としても楽しんでいただけます。
JTメソッドに関する詳細内容は、著書『音楽を媒体とした人格形成「見る!聞く!集中!」』も合わせてご覧ください。<教材>でも紹介しています。